【不動産投資】ペット可物件で起きがちなトラブル!騒音問題なども

公開日2022/11/25
更新日2024/09/09

ペット可物件 毛布にくるまれた猫2匹
少子高齢化や未婚率増加で、癒しを求めてペットを飼いたいというニーズが高まっていると言われています。

また新型コロナウィルスによりライフワークが様変わりしたことから、自宅や近場での過ごし方を考えさせられることが増えました。

自宅にいる時間が増えたことで、ペットを飼育しはじめた人も多い印象です。

 

一般社団法人ペットフード協会では、毎年「犬猫飼育実態調査」を実施しています。

上記を参考に新規に飼い始めた頭数を見てみると、2019年までは800万頭未満で概ね推移していた新規飼育頭数ですが2020年では876万頭、2021年では886万頭に増加していました。

人と接する時間が制限され自宅で過ごす時間が増えたことや、家族との距離が近くなりすぎて疲れた人が、ペットに癒しを求めていることが要因かもしれません。

 

そのマンションはペット飼育可?

ペット飼育を考えている入居者や、逆に犬や猫が苦手な入居者がまず気にするのは物件がペット飼育可であるかどうかです。

マンションによっては敷地内の至る所に「ペット飼育ダメ」の看板を設置し、あからさまに意思表示しているところもありますが、中にはさほど表記していないマンションも存在します。

このようなマンションでは、ひっそり飼っている住人がいたりするものです。
 
私の住んでいるマンションでもたまに犬を抱いて中に入っていく人を見かけますが、近隣トラブルに発展してしまうリスクを考えると、住民が直接注意することは難しいのが現状です。

分譲マンションには管理規約があり、ペット飼育禁止の記載があった場合にはそれを根拠に退去を含めて注意されることになるでしょう。

さらに賃貸の場合は、賃貸借契約書に基づいて違約金が発生し、原状回復費用が高額になるなど負担が大きくなります。
 
そのため、ペットを飼育する前には管理規約を守り、ペット可であってもどのようなペットが何頭まで飼育可能なのかをきちんと確認しておくことが大切です。
隠れてペットと一緒に暮らしても、豊かな生活はできません。
 
ペットの増加に伴い、ペットの飼育可否が不動産投資の成功に関わってくるとしたら、これから不動産投資を始める方はどう行動すべきでしょうか。

今回はペット可物件で起きがちな騒音問題について触れてみます。

ペット可物件の騒音問題

音について

みなさんはふだん家で生活しているとき、自覚はなくともさまざまな音を出しています。
「歩行の音」「洗濯機の音」「掃除機の音」「テレビの音」「音楽」「子供の泣き声」「ペットの鳴き声」「外からの雑多な音」など多くの音を日常で感じているのです。
これらの音は自ら出している分にはあまり苦痛に感じません。
なぜならば、行動を起こす前にその音を認識したうえで行うからです。
 
しかし他者から出された音に関しては苦痛に感じることがあります。就寝時に足音が聞こえたり、早朝からペットの鳴き声がしたりと、自分が望む環境に対して阻害要因となるときは他者から発せられる音が苦痛に感じるのです。
これが共同住宅の騒音問題の一因となっていると言えるのではないでしょうか。
 

騒音問題のリスクを減らす対策

防音効果を上げる

元々防音を重視して設計された共同住宅ならば良いですが、そうでなければ床板を防音効果の高いものにしたり、床板の上にクッションフロアを敷いたり、二重サッシの窓に替えたりと工夫することも大事です。
 
床材の遮音性能はL値で表記され、更にLH・LLに分けられます。
LHは重量床衝撃音に対する表記、LLは軽量床衝撃音に対する表記でなされ値が小さいほど遮音性能が優れています。
これを基にメーカーのカタログなどでご自身が望む遮音性能を選ぶと良いでしょう。
一方、サッシの防音性能はT値で表記され値が大きいほど防音性能が優れています。
これを基にメーカーのカタログなどでご自身が望む防音性能を探してみましょう。
 
また、吸音効果のあるカーペットや厚手のカーテンを使うこともおすすめです。
 

ペットに関するルールの共有

ペット可物件では、住人同士でペットに関するルールを共有し、お互いに配慮し合うことが重要です。
例えば無駄吠え防止のトレーニングや、適切な運動をさせることによるペットのストレス軽減などの対策方法を掲示するなどして注意喚起することもできるでしょう。

ペット可物件にはメリットも

騒音問題や臭いの問題などのリスクはありますは、ペット可物件には大きなメリットもあります。
 
メリットのひとつには、空室対策になるということが挙げられます。
ペット可の賃貸物件は、飼いたい人のニーズに対して絶対数が不足しています。
そのため、空室が出た際にペット可物件として募集をすれば、早くに入居者が付く可能性があるのです。
 
また、ペット可物件は一度入居した人が長く入居する傾向があります。
ペットの飼育が可能な物件が少ないために、せっかく見つけたペット可物件だけによほどの理由がない限り転居はしないと考えられます。
入居した人が長く住み続けるのは、所有者にとって収益の安定性につながるため、マンション投資家にとって重要なメリットだと言えそうです。
 
また、入居者が立地をあまり重視しないこともメリットと言えるでしょう。
ペットを飼う人は、駅から遠いなど多少の不便がある立地でも、「ペット可なら」と妥協する傾向にあります。
こうした物件は、購入価格が抑えられるので収益性も見込めます。

 

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【番外編】ペット共生型マンション

ペット相談可マンションの場合、あくまで「ペットを飼うこともできますよ」というスタンスですが、ペット共生型マンションはペットと暮らすことを前提に考えたマンションです。
 
共有スペースにペットの足洗い場やドッグラン、グルーミングスペースなどがあり、専有スペースにはキャットタワーやペット専用ドアなどが用意されています。
設定家賃は少々高めになるかと思いますが、飼い主とペットが共に快適に暮らすためと思えば有意義な支出と考え、需要はあるのではないでしょうか。
 
ワンルーム投資・区分マンション投資の場合は不動産会社に「ペット共生型マンション」の取り扱いがないか相談してみるのもよいでしょう。
 
また、金融機関から融資を受けて投資用「ペット共生型マンション」を一から建設する場合は、以下のような注意が必要です。
 
①建設費用の評価: ペット共生型マンションは他の建物と比べて設備や施設の面で追加の費用がかかる場合があります。金融機関は建設費用の適切な評価を行います。
 
②市場需要と競争力: 金融機関は市場需要と競争力を考慮します。ペット共生型マンションが地域の需要に合致し、競合他社に対して差別化されていることが求められます。
 
③法的・規制上の制約: ペット共生型マンションは地域の法的および規制上の制約に従う必要があります。金融機関はプロジェクトがこれらの制約を遵守しているかどうかを確認します。

まとめ

ペット可物件は空室リスクの対策になりますが、逆に入居者同士のトラブルにつながりやすいというデメリットもあります。

特に途中からペット可に変更になった場合や、建物の一部がペット可となっている場合には、より入居者同士のトラブルに発展しかねません。

投資の際には、世間のニーズだけでなくこうしたデメリットなども考慮した上で判断するのが重要といえます。

当社ではワンルームマンションの収益不動産プロフェッショナルとして、 お客さまが心から満足し、安心できるサービスを提供しております。

メリット・デメリットも踏まえたうえで、お客様にあった不動産投資を提案させていただくので、お気軽にお問い合わせください。

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このコラムを書いている人

相馬將志

相馬將志

千葉県出身 お風呂での鼻歌がいつの間にか熱唱にギアチェンします。 保有資格:宅地建物取引士/管理業務主任者/賃貸不動産経営管理士/マンション管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/簿記2級

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