媒介契約制度とは~3種類ある媒介の違いって何?~

公開日2023/03/24
更新日2023/04/24


マンション等不動産を売却する際、多くの方はまず不動産仲介会社と媒介契約を締結するところから始めるかと思います。媒介契約とは、売主が不動産仲介会社に宣伝活動や販売活動などを含む売却手続きの代行を委託する契約です。
媒介契約書には、不動産の売却価格や契約期間、仲介手数料やその受領時期などが記されています。
売買の媒介契約には『一般媒介契約』『専任媒介契約』『専属専任媒介契約』の三種類がありますが、それぞれ何が違うのでしょうか?

一般媒介契約について

一般媒介契約とは、不特定多数の不動産業者に依頼できる契約です。売主が自ら買主を発見した場合は直接売買契約を締結することができます。媒介の有効期間について法律上の制約はありませんが、国交省が定めた標準媒介契約約款では有効期限は3ヶ月を超えない限りに定める必要があります。
不動産業者は依頼者へ業務状況の報告義務はありませんが、依頼者から報告を求めることはもちろん可能です。
 
一般媒介契約には、『明示型』と『非明示型』があります。『明示型』は売却を依頼する他の不動産業者を明示する契約で、『非明示型』は特約に依頼する他の不動産業者を明らかにしない旨を記載した上で明示をしない契約になります。

専任媒介契約について

専任媒介契約とは、契約した不動産業者のみに媒介を依頼する契約です。売主が自ら買主を発見した場合は直接売買契約を締結することができます。媒介の有効期間については3ヶ月以内と定められており、自動更新はできませんが、お互いの合意があれば文書にて更新ができます。
 
宅地建物取引業法により、指定流通機構(レインズ)への登録、登録証明書の交付が義務付けられています。
不動産業者は依頼者へ業務状況の報告義務があり、2週間に1回以上は文書または電子メールで報告することとなっています。

専属専任媒介契約について

専属専任媒介契約とは、契約した不動産業者のみに媒介を依頼する契約です。専任媒介契約と異なる点は、自ら買主を発見しても直接は売買契約が締結できず、依頼した不動産業者を媒介としなければならないことです。
媒介の有効期間については3ヶ月以内と定められており、自動更新はできませんが、お互いの合意があれば文書にて更新ができます。
 
宅地建物取引業法により、指定流通機構(レインズ)への登録、登録証明書の交付が義務付けられています。
不動産業者は依頼者へ業務状況の報告義務があり、1週間に1回以上は文書または電子メールで報告することとなっています。

まとめ

それぞれの媒介の違いを図にまとめると、以下のようになります。

弊社では一般媒介契約と専任媒介契約を取り扱っており、電子契約書での締結・レインズ証明書の電子データ発行を行っています。(もちろん郵送での契約締結・レインズ証明書発送も可能です)
電子媒介ですと、ペーパーレスであること、タイムラグがなくスピーディーに契約締結ができるのでおすすめです。
ワンルームマンションのご売却に困った際や、媒介を締結したいけど一般が良いのか専任が良いのか迷っているなど、ささいなことでも結構ですので、お悩み事があればぜひ一度ご相談ください。

次回のコラムでは、今回少しだけ触れた『指定流通機構(レインズ)』についてご紹介いたします。

このコラムを書いている人

sakamoto

sakamoto

1985年 愛媛県今治市生まれ 保有資格:不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/マンション管理士/賃貸住宅メンテナンス主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/簿記2級

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