ワンルームマンション売却時の査定価格はどうやって決まる?

公開日2025/07/07
更新日2025/07/07

ワンルームマンション売却時の査定価格はどうやって決まる?
ワンルームマンションは投資目的の所有が多い傾向にありますが、購入前のシミュレーション通りに運用できず、売却を検討している方も少なくないでしょう。もちろん、売却を検討する理由はさまざまですが、今回はワンルームマンション売却時の査定価格を左右するポイントについて解説していきます。

査定価格の決まり方

まず査定価格は、“今後3カ月をめどに売却するとしたらいくらくらいになるか”というおおよその価格です。市況はさまざまな社会的な出来事で左右されるうえに、長いスパンで見て、価格上昇傾向なのか下落傾向なのかを判断するには時間がかかることも。

不動産の査定方法は、不動産売買の取引事例の価格から導き出す方法(取引事例比較法)と、その不動産を取得するのに必要となる費用を積算して求める方法(原価法)と、その不動産が将来生み出すであろう収益を還元利回りで割り戻して元本価格を求める方法(収益還元法)の3種類があります。
 

取引事例比較法

取引事例比較法は、おもにファミリーマンション向けの査定方法で、専有面積が60~70㎡くらいを基準として近隣同種のマンションと比較します。
 

原価法

原価法はおもに一戸建て向けで、土地の価格と建物の築年数を考慮して算出されます。
収益還元法はこれまたDCF法と直接還元法の2種類ありますが、おもに収益物件に使われることが多い査定方法です。
 

DCF法

DCF法は銀行が融資できるかの判断に使用されているようです。一般的に多用されているのは直接還元法でしょう。ただそれだけでなく近隣同種のマンションの取引事例も調べて比較します。
上記の点をまとめると、収益物件であるワンルームマンションの査定には収益還元法の直接還元法と取引事例比較法がミックスされて価格が決まっていきます。

実際にワンルームマンション価格を計算してみよう

では、実際にワンルームマンションの査定を計算していきましょう。
例)月額賃料8万円・管理費等月額1万円・2,000万円で購入・購入時の諸経費100万円

直接還元法にてNOI利回りを算出
(年間家賃収入96万円-年間諸経費12万円)÷(不動産価格2,000万円+購入時の諸経費100万円)
=0.04=4%

直接還元法による NOI利回り の算出:
(年間家賃収入96万円 − 年間諸経費12万円) ÷ (不動産価格2,000万円 + 購入時の諸経費100万円)
= 0.04(4%)

この4%が良いのか悪いのかは一概に判断できませんが、ワンルームマンションの購入を検討する投資家にとってはこのNOI利回りが一定の指標となっていることは間違いありません。
東京23区の内、特に人気の千代田区中央区港区では2%代でも買いたい人はいますし、築年数が古い都下の物件では8%を超えないと買いたい人は少ないと思います。

例えば月額賃料7万円・管理費等月額1万円・NOI利回りが8%とすると、1年間の純利益は年間家賃収入84万円-年間諸経費12万円で72万円。
72万円÷8%で900万円が不動産価格となる訳です。

つまり、査定価格を決定づける材料としては「月額賃料」「管理費等の諸経費」「全国の地域別のNOI利回り」というところでしょうか。そのほか周辺の取引事例も考慮されますが、相続等で売り急ぐ方は相場より安く売却するでしょうし、収支が悪くなく長い目で高く売却したい方は1年後に相場より高く売れる可能性もないとは言えません。

査定価格が下がる要因としては、「管理費等の値上げが予定されており利回りが下がる」「物件で人が亡くなった等の心理的瑕疵が発生した」などのケースが挙げられます。
逆に価格が上がる要因としては「入居者の賃貸借契約の更新にて賃料値上げが予定されており、利回りが上がる」などのケースが考えられます。
このような要因の他に、入居者が付けやすい地域なのか最寄駅からの距離は何分なのかなども関係します。
 

まとめ

売却を検討されている方の投資に関する経済状況はさまざまですが、気軽に査定をお願いできる不動産会社の存在は重要な社会的役割があると思います。
査定はほとんどの不動産会社でも無料だと思いますので1社だけでなく複数社に依頼し、なるべく対応の良いところ、取引実績の多いところに依頼するのがおすすめです。

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山丸 慎太郎
コラム監修 山丸 慎太郎
資格

宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士 / 住宅ローンアドバイザー

プロフィール

代表取締役社長

代表取締役社長

2007年2月フォースグループ創業以来、投資用不動産仲介の第一線でキャリアを積む。

中古ワンルームマンションはもちろん、不動産全般に関する多岐にわたる経験と知識でお客様からの信頼も厚い。

   

これまで400名以上のお客様の資産形成のお手伝いをしている。

このコラムを書いている人

北岡 貴夫

北岡 貴夫

1975年 高知県生まれ 2012年株式会社FGH入社。不動産業界20年以上、売買賃貸数千件の業務を取り扱ってきた。常に公正かつ客観的な立場から誠実な取引を心掛けている。 保有資格:不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ビル経営管理士

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