【第8回】株との比較

公開日2019/09/14
更新日2024/01/11

2019.9.14
代表取締役会長 渡邊 勢月矢

 
株取引のイメージ

【第8回】株との比較

株式投資では投資家は株主となります。株主は株式会社が発行する株式の所有者です。
 

株式投資とは株式会社が資金を得るために発行した株を売買することです。
 

株主は出資をした対価として、株主総会で議決する権利(議決権)や配当金・株主優待を受け取る権利などを得られます。
 

株式投資の利益は3つあります。
 

1つ目は「売却益=キャピタルゲイン」です。株価が安いときに買って、値上がりしてから売却すればその差額が利益になります。
 

2つ目は会社が利益を出したときに株主にその利益を分配する「配当金=インカムゲイン」。3つ目は株主に自社製品や優待券などを提供する「株主優待制度」があります。
 

こちらもさまざまな種類があり人気です。
 

株の投資の手法は「短期」と「中長期」に大別されます。
 

短期投資には「デイトレード」(1日単位)「スイングトレード」(数日から1週間単位)などがあります。
 

その他、代表的な投資としては、「投資信託」「債券投資」があります。
 

「投資信託」は投資家から集めたお金を専門家である「ファンドマネージャー」が株式や債券などに投資して運用する商品です。
 

その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配されます。
 

日本国内だけでなく、欧米などの先進国やアジアの新興国といった国や地域ごとにまとめた商品など種類が豊富です。
 

ハイリスク商品・ローリスク商品がありますが、基本的には先進国より新興国、債券より株式のほうが、ハイリスク・ハイリターンです。
 

「債券投資」は、資金を必要とする国や地方公共団体、会社などが資金を調達するときに発行される債権を売買する投資です。
 

債券の種類には、国や地方公共団体が発行する公共債。
 

事業会社が発行する民間債(社債)があります。
 

また、償還までの期間や利率もさまざまで、代表的なものに国の発行する「個人向け国債」があります。
 

その他、高利回り商品として、デリバティブ取引などを組み合わせた「仕組み債」なども人気があります。
 
この仕組み債は、私もやられた経験というか現在進行形でやられています。
 
トルコリラの仕組み債になりますが、2017年11月に利回り11%を目論み、対円ベースで28.65円で仕込んだリラが2018年のリラショックで17円まで急落しました。
 
現在18円前後まで持ち直してきていますが、利払い配当が15カ月連続出ていない状況です。
 
償還までは、まだ3年ありますが、16.65円を割り込んだ時点で、投資元本が半分になるという冷や汗ものです。

 
ただ、これはまだ結果は出ていませんので、ポートフォリオ運用として、たとえば、ある程度まとまった運用資金がいくらかあって、その一部を不動産に、一部を株式に投資へ。
 
さらに投資信託や債券の仕組債などに分散投資しておくという考え方は良いと思います。
 

これらの投資は不動産と違って瞬時に現金化できますし、今であればネット証券で手数料も安いです。
 

不動産投資のように融資を受けて投資はできませんが、振り切ったときには何倍もの利益を目指せます。
 

ですから株と不動産を両立させるのは充分にアリだと思います。

このコラムを書いている人

渡邊 勢月矢

渡邊 勢月矢

株式会社FGH代表取締役会長 CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算8000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士

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