【不動産管理会社とは】業務内容や費用、契約形態などについて解説

公開日2021/11/23
更新日2021/11/23

  • 不動産投資で成功するためには良い物件を購入するのはもちろんのこと、購入した物件を「いかに管理していくか」も重要です。賃貸物件の管理は不動産管理会社に委託するのが一般的ですが、どの管理会社でも良いわけではありません。「不動産管理会社なんてどこでも一緒」と考えている方もいるかもしれませんが、実際には管理業務の範囲やクオリティ、コストはぴんきりです。今回は、不動産管理会社の業務内容や契約形態、また最適な管理会社の選び方などについて解説していきます。

不動産管理会社とは?

不動産管理会社とは、主にマンションやアパートなど賃貸物件の管理をおこなう会社のことを言います。不動産投資をするオーナーは自ら物件を管理することもできますが、管理業務は手間がかかるだけでなくノウハウも必要になるので、不動産管理会社に委託するのが一般的です。不動産管理会社はオーナーに代わって賃貸物件の清掃やメンテナンス、入居者の募集や入居者からのクレーム対応などの管理業務をおこないます。

 

しっかりと管理されている賃貸物件は入居者満足度も高くなりますし、入居希望者の印象も良くなります。結果として、退去率の低減や空室の解消などオーナーの利益につながっていきます。逆に、管理が行き届いていない賃貸物件は退去率が上がったり空室期間が長引いたりと、賃貸経営で苦戦を強いられるケースも少なくありません。

 

不動産管理会社はオーナーにとって欠かせない事業パートナーです。しかし、管理会社選びに失敗すると賃貸経営の足を引っ張られることになってしまいます。不動産投資で成功を収めるためには、優秀な不動産管理会社を見極めることが重要です。

 

■不動産管理会社の主な業務とは?

不動産管理会社がおこなう管理業務は、大きく「賃貸管理業務」と「建物管理業務」に分けられます。

 

  • 賃貸管理業務

賃貸管理業務は、主に入居者対応をおこなう業務のことです。具体的には、入居者の募集や賃貸借契約の手続き、入居者からのクレーム対応、退去時の立ち会いなどの業務があります。代表的な賃貸管理業務についてご説明しましょう。

 

  ▼入居者の募集

賃貸物件に空室が生じた際に、新たな入居者を募集するのは不動産管理会社の業務の一つです。不動産管理会社は、SUUMOやHOME’S、at homeなどの不動産ポータルサイトやフリーペーパーなどに広告を出稿するなど、入居者を集めるための広告宣伝活動をおこないます。入居希望者が現れたら内見の案内をして、入居希望者から申込みがあったら入居審査をおこない、その結果をオーナーに報告します。

 

不動産管理会社が自ら広告宣伝活動などの入居者募集業務をおこなうこともありますが、実際には不動産仲介会社に客付け依頼をするのが一般的です(不動産仲介会社については後述しています)。

 

  ▼家賃の集金

入居者から毎月、家賃を回収するのも不動産管理会社の業務の一つです。家賃が振り込まれるのを確認するだけの業務のようにも思えますが、期日どおりに家賃を払ってくれる入居者ばかりではありません。家賃の滞納があった場合、不動産管理会社は滞納者に督促をしてすみやかな支払いを促します。

 

滞納の理由が払い忘れであれば督促するだけで済みますが、お金がなくて支払えない場合は保証人への督促も必要になります。なお、家賃保証会社を利用している場合は、滞納があってもオーナーは家賃保証会社から家賃を受け取ることができます。滞納者に対する督促は、家賃保証会社がおこないます。

 

  ▼賃貸借契約の手続き

入居者が決まった場合、オーナーと入居者は賃貸借契約を締結しますが、両者の間に入って事務手続きを取り仕切るのは不動産管理会社の業務の一つです。不動産管理会社は入居者に対して重要事項説明をおこない、賃貸借契約や火災保険契約などの事務手続きを進めます。また、引き渡しの日にはオーナーに代わって鍵の受け渡しをおこないます。

 

また、契約更新時の手続きも不動産管理会社が代行します。賃貸物件の契約期間は2年と定められているケースが一般的です。そのため、契約満了の前に入居者に連絡して更新するかどうかの意思確認をおこない、更新する場合は契約更新業務をおこないます。

 

  ▼入居者からのクレーム対応

近隣からの騒音や異臭、漏水など設備の不具合、ゴミ出しや自転車置場におけるマナーなど、入居者からのクレームに対応するのも不動産管理会社の業務です。入居者からのクレームは緊急性が高いケースも多く、工事などが必要な場合はすみやかに業者の手配をおこないます。

 

  ▼退去者への対応・清算

入居者が退去する際は、物件の立ち会いや敷金の精算などが必要になります。このような対応も不動産管理会社の業務の一つです。入居者と一緒に物件の状態を確認し、修繕が必要な箇所などを特定して工事業者に見積もりを取ります。そのうえで敷金の精算をおこないます。

 

  • 建物管理業務

建物管理業務は、主に賃貸物件の維持・管理をおこなう業務のことです。具体的には、建物の清掃や点検・メンテナンス、長期修繕計画の策定などの業務があります。代表的な建物管理業務についてご説明しましょう。

 

  ▼点検・メンテナンス

賃貸物件の定期点検、メンテナンスは不動産管理会社の業務の一つです。建物や設備などのハード面は経年とともに劣化が進んでいくため、定期的な点検・メンテナンスが欠かせません。具体的には、共用部分(エントランス、エレベーター、駐車場、廊下など)や外壁、屋根、設備(電気・ガス・水道など)の点検・メンテナンスをおこないます。

 

なお、設備の点検には法定点検と任意点検があります。法定点検は、消化器や非常ベルなど法令によって義務付けられている点検のことで、任意点検は不動産管理会社の判断で任意におこなう点検のことです。法定点検は、主に以下のようなものがあります。

 

・消火器具、スプリンクラー、火災報知機、誘導灯など、消防用設備の点検

・貯水槽や高架水槽、浄化槽の点検

・昇降機(エレベーター)の点検

 

  ▼清掃業務

建物の美観と入居者の快適性を維持するために清掃をおこなうのも、不動産管理会社の業務の一つです。清掃業務は大きく、日常清掃と定期清掃に分けることができます。日常清掃は、敷地内の掃き掃除やゴミ置き場の片付けなどの日常的な清掃業務のことで、定期清掃は廊下やエントランスの高圧洗浄など定期的におこなう清掃業務のことです。

 

  ▼工事の手配

入居者が退去した物件は原状回復工事をおこなう必要があります。また、空室対策としてオーナーからの要望で修繕・リフォームをおこなうケースもあります。このような場合に、工事業者の選定・発注をおこなうのは不動産管理会社の業務の一つです。

 

  ▼長期修繕計画の作成

賃貸物件の長期修繕計画を作成するのも不動産管理会社の業務の一つです。「どのタイミングで、どのような修繕をするために、いくら使うのか」という計画を立てます。外壁塗装や設備の修繕などが含まれるのが一般的で、建物の構造によっても時期や内容は変わってきます。

 

計画的に修繕がなされていない賃貸物件は老朽化が早く進みます。そうなると、空室リスクが高くなるだけでなく資産価値が低下するため、いざ売却しようと思ったときに納得のいく価格で売れなくなってしまいます。

 

■不動産管理会社の種類は?

不動産管理会社の業務は上述のとおりですが、すべての不動産管理会社がすべての業務に対応しているわけではありません。不動産管理会社は、その業務範囲によっていくつかのタイプに分類できます。明確に区分されるわけではありませんが、あえて分類するとしたら以下のようなタイプに分けることができます。

 

  • 賃貸管理をメインとする不動産管理会社

賃貸管理業務をメインに手がける不動産管理会社です。家賃の集金や設備の故障、入居者間のトラブルやクレームなどに対応するのは本来オーナーの仕事ですが、このような入居者とのやり取りをオーナーの代わりにおこないます。

 

  • 建物管理をメインとする不動産管理会社

建物管理業務をメインに手がける不動産管理会社です。オーナーに代わって、建物や設備の点検・メンテナンス、原状回復工事や修繕工事などの手配をおこないます。

 

  • 賃貸管理&建物管理をおこなう不動産管理会社

賃貸管理と建物管理の両方を事業領域としている不動産管理会社もあります。

 

  • 管理業務だけでなく仲介業務もおこなう不動産管理会社

不動産管理会社とは違った業態として「不動産仲介会社」があります。賃貸の仲介会社は物件と入居者のマッチングをおこないます。物件の入居者を募集し、入居者が決まったら契約締結までの業務を請け負うのが一般的です。逆に言うと、不動産仲介会社は契約後・入居後のことにはノータッチで、入居者対応はおこないません。

 

通常、賃貸物件に空室が生じた場合、オーナーは不動産管理会社に入居者募集を依頼します。そうすると、不動産管理会社は不動産仲介会社に客付けを依頼するのが一般的です。しかし、なかには不動産仲介会社としての側面を持つ管理会社もあり、このような管理会社は自社で客付けをおこないます。仲介業務もおこなう管理会社は物件の特徴に精通しているため、仲介する際にも、物件の仕様や設備などについてスムーズに案内することができます。

 

■不動産管理会社との契約方法

オーナーが不動産管理会社と締結する契約を「不動産管理委託契約」と言いますが、この不動産管理委託契約は大きく以下の2種類に分かれます。

 

  • 一般管理委託契約

一般管理委託契約は、オーナーと入居者が賃貸借契約を結んだうえで、管理業務を不動産管理会社に委託する契約です。オーナーは管理会社に管理委託料を支払い、管理会社はオーナーの代わりに管理業務をおこないます。

 

一般管理委託契約の場合、オーナーは入居者と直接、賃貸借契約を交わすため、オーナー自身が家賃や敷金・礼金の取り決めをおこないます。不動産管理会社の手腕によっては空室が長引くリスクはありますが、後述する一括借上管理契約に比べ、高い収益性が見込めるのがメリットです。

 

  • 一括借上管理契約

一括借上管理契約(サブリース契約)とは、不動産管理会社がオーナーから物件を借り上げて、管理会社が自ら貸主となって入居者に物件を賃貸する形式です。

 

サブリース契約の場合、管理会社が物件を借り上げるので、オーナーにとっては空室リスクがなく安定した家賃収入が見込めます。しかし、手数料として家賃収入の10~15%程度を徴収されるのが一般的です。しかも、最初の5年間は定額の家賃収入が保証されるものの、その後は家賃の見直しがおこなわれ、見直しのたびに家賃が下がっていくケースがほとんどです。そのため、上述した一般管理委託契約に比べると収益性が低く、場合によってはオーナーが大きな損失を被るケースもあります。

 

実際に、サブリース契約では様々なトラブル・事件が起きています。サブリース契約にまつわるリスクやトラブルは以下の記事で詳しく解説しています。

>> 後を絶たない「サブリースの餌食」
 

>> サブリースの怖いワナ!リフォーム費用の水増しが・・・

 

>> 悪徳サブリース業者が成敗される時代へ~不動産投資コラム

 

 

■不動産管理会社に支払う費用

不動産管理会社に支払う費用としては、以下の2種類があります。

 

  • 管理委託料

管理委託料(管理手数料)とは、不動産管理会社がおこなう賃貸管理業務や建物管理業務に対して支払う手数料のことです。管理委託料は管理会社によって異なりますが、「家賃(1ヶ月分) × 5%」程度が相場だと言われます。月々の家賃が10万円の賃貸物件の管理を委託した場合、不動産管理会社に毎月5,000円の管理委託費を支払う計算になります。

 

  • 仲介手数料

仲介業務もおこなう不動産管理会社に委託する場合、新しい入居者が決まったときに仲介手数料を支払わなければいけません。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法において「家賃(1ヶ月分) + 消費税」と定められています。上述した管理委託料が毎月発生する手数料である一方で、仲介手数料は入居者を募集して契約に至った場合にのみ発生するという点で異なります。

 

■不動産管理会社を選ぶ際のポイント

「不動産管理会社なんてどこでも一緒」と考えている方もいるかもしれませんが、実際には管理業務の範囲やクオリティ、コストは会社によって大きく異なります。不動産投資を成功させるには、不動産管理会社選びは非常に重要です。以下の3つのポイントはぜひ押さえておきましょう。

 

  • 不動産管理会社は集客力で選ぶ!

不動産投資の最大のリスクは空室リスクであると言われます。入居者が退去するのはやむを得ないことですが、不動産投資で成功を収めるためには「いかに空室期間を短くできるか」が重要です。そのためには、入居者募集に関するノウハウ・実績が豊富な「集客力のある管理会社」を選ぶことが重要になってきます。

 

集客力のない不動産管理会社に委託してしまうと、空室期間が長引いてキャッシュフローが悪化し、賃貸経営が暗礁に乗り上げるリスクが高くなります。集客力を見極めるためには、不動産管理会社が公表している平均空室期間や平均入居率をチェックして、比較検討することが重要です。

 

  • 不動産管理会社はトラブル対応力で選ぶ!

不動産管理会社を見極めるうえでは、近隣トラブルや入居者同士のトラブルなど、各種トラブルへの対応力があるかどうかも非常に重要です。トラブルが解消されない場合、入居者は退去するリスクが高くなりますし、トラブルが解消されたとしても、時間がかかったり不快な思いをしたりした入居者は退去する可能性が高くなります。そのうえ、近年はSNSや口コミサイトなどで物件に関する悪評が立ち、入居希望者が現れにくくなるというデメリットもあります。

 

トラブルによってクレームに発展する場合、入居者は感情的になっているケースが多いため、対応する不動産管理会社には丁寧かつ的確な対応が求められます。対応を間違えると、事態がさらに悪化してしまう可能性もあります。このようにトラブル対応は非常に難易度が高い業務なので、ノウハウが豊富で体制が整っている管理会社を選ばなければいけません。「トラブル対応専用の部署・コールセンターが設置されているか」「24時間対応をしているか」といった点は、チェックすべきポイントになるでしょう。

 

  • 不動産管理会社はコストパフォーマンスで選ぶ!

管理委託料を安く抑えることができれば、不動産投資のキャッシュフローは良くなります。しかし、だからと言って「管理委託料が安すぎる管理会社」を選ぶと失敗してしまいます。

 

管理委託料が安すぎる管理会社は、人件費を削減するために清掃やメンテナンスの頻度を減らしたりしているケースがあります。その場合、適切な管理がおこなわれず、物件の状態が悪化して入居者のクレームに発展するおそれもありますし、将来的に見ると建物の資産価値低下を招くリスクもあります。

 

清掃・メンテナンス次第で、築10年の物件が築20年に見えることもありますし、逆に築20年の物件が築10年に見えることもあります。それだけ、賃貸物件の清掃・メンテナンスは重要であり、入居者満足度や入居希望者の印象を大きく左右するポイントであるとも言えます。

 

管理委託料は、快適で住空間を維持するとともに賃貸物件の資産価値を守るために欠かせない経費です。管理委託料の安さで決めるのではなく、コストパフォーマンスを重視して信頼できる不動産管理会社を選びましょう。

 

■まとめ

不動産投資の成否は、賃貸経営をサポートしてくれる不動産管理会社の手腕によって左右されると言っても過言ではありません。ぜひ、優秀な管理会社をパートナーに選び、不動産投資を成功へと導きましょう。

 

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このコラムを書いている人

マンション経営ラボ 編集者

マンション経営ラボ 編集者

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