成年年齢が18歳に引き下げられます

公開日2022/01/24
更新日2022/12/24

乾杯
新成人の皆様、成人の日を迎えられましたことを、心からお慶び申し上げます。
(※このコラムは1/10に執筆しました)
 
成人の日は祝うべきおめでたい日であるとともに、大人としての義務や責任を求められることになるひとつの節目ともいえます。
 
明治時代から今日までの約140年間、日本での成年年齢は20歳と民法で定められていましたが、国際的にも成年年齢は18歳が主流であることなどから民法が改正され、2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げになります。
 
成年年齢が18歳に引き下げられることによって、どのようなことが変わるのでしょうか?

成年年齢の引き下げで変わること、変わらないこと

成年年齢の引き下げで変わること、変わらないこと※参照 政府広報オンライン 18歳から“大人”に!成年年齢引下げで変わること、変わらないこと。
 
上記の図のように、2022年4月以降に18歳に達すれば、親の同意がなくてもさまざまな契約ができるようになります。
 
今までの日本においては、18歳は未成年とされていたため、契約をする際には親権者の同意が必要であり、同意がない契約は原則として取り消すことができました。
 
しかし、民法の改正によって18歳で成年となることで自由に契約ができるようになる反面、契約に責任が生じるため、原則として18歳以上の場合は契約を取り消せなくなります。
 
しかし、健康面や青年保護の観点などから、飲酒や喫煙、賭博はこれまでと変わらず20歳になってから可能で、上記の図にないものでは、国民年金の加入義務が生じる年齢も今まで通り20歳以上となっています。

まとめ

反対・どちらかと言えば反対の割合が69%となっており、個人的になぜこのタイミングで民法が改正されたのか大いに気になるところです。
 
2016年に選挙年齢が18歳に引き下げられたのも記憶に新しいところですが、そこに合わせたのでしょうか。
 
成年になるということは、自由が増える分、責任も伴うことになるので、個人的には18歳(学年でいえば高校3年生の歳ですね)は早いのではないかなと思ってしまいます。
 
成年年齢の引き下げによって、これまでは未成年であった18歳・19歳が消費者トラブルなどに巻きこまれる可能性も出てくるでしょう。
 
法務省では、消費者ホットラインや法テラスなどの相談窓口の問い合わせ先も公開していますが、18歳・19歳が責任を伴う契約を結ぶ場合、一人で判断するのが難しく契約内容を十分に理解できないかもしれません。
 
成人年齢が18歳に引き下げられたあとも、重要な契約を結ぶ際にはできれば親などの親権者に同席してもらう方が安心ですね。

このコラムを書いている人

sakamoto

sakamoto

1985年 愛媛県今治市生まれ 保有資格:不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/管理業務主任者/マンション管理士/賃貸住宅メンテナンス主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/簿記2級

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