【不動産投資 一棟編④】利回りの落とし穴

公開日2021/06/07
更新日2021/09/04

2021.6.7
代表取締役社長 渡邊 勢月矢

【不動産投資 一棟編④】利回りの落とし穴

前回は、不動産投資は、事業性が強く、初めに目的を決めることが大切だということをお伝えしました。
前回のコラムはこちらになります。
今回は、不動産投資において、とても大切な利回りの落とし穴についてお話したいと思います。
そもそも、利回りとは、投資した金額に対する対価として得られる見込み収益のことです。
投資ですので、あくまで見込みです。

 

銀行にお金を預けて利息がつく金利と利回りは少し意味合いが違いますが、最近は、銀行に預けてもお金は増えないので投資をやろう!というきっかけで投資を始める方も多いと思います。
投資信託や株式投資、不動産投資信託(REIT)の配当利回りなど他の金融商品なども利回りという概念があります。

 

不動産投資における利回りは主に2つあります。
・表面利回り(グロス利回り)
年間家賃収入÷物件購入価格×100
・実質利回り(ネット利回り)
(年間家賃収入-年間の経費)÷物件購入価格×100

 

よく表面利回りで何パー? ネット利回りで?とか不動産屋さんが言ってませんか?
ただ、その不動産屋さんの営業担当が利回りの意味を勘違いしてお客様に間違った情報を発信してしまっている現状もありますので、ご注意ください。
こういうことが多いので不動産屋って言われてしまう業界だと思います・・・昔は、証券マンも株屋と言われておりましたが、業界的に不動産マンとは、まだならないですね。不動産マン・・ちょっと違いますね。すみません、話が脱線してしまい、戻します(笑)
1棟の場合は、表面利回りでも満室想定利回り、現況利回りとの違いに注意する必要があります。
満室想定はあくまで想定なので、銀行融資評価の際は、空室が多い場合はそもそも融資自体の
申込が出来なかったり、現況利回りでしか評価されないケースもあります。
我々の業界では、販売図面のことをマイソクといいますが、このマイソクに表記されている利回りが結構でたらめに表記されていることをよく見かけます。
空室がある場合は、現状の募集賃料で成約した想定で賃料を算出するのが一般的です。
ただ、募集家賃が相場家賃と違っていたり、新築の場合、新築時の家賃と通常の家賃相場と乖離がある場合があるので、いわゆるリーシング調査が必要になってきます。
実質利回りの算出においては、どこまでの費用を年間経費に算入するのか、考え方が人によって様々です。細かく算入するのがベストですが、運営費としてGPI(総潜在収入)の20%ぐらいを計上する形をお勧めします。
また、物件購入価格以外にも購入時の必要経費も諸々掛かるため、物件購入価格の7~8%程度、費用が掛かることを抑えておきましょう。

・仲介手数料
・登記費用(登録免許税、司法書士報酬)
・印紙代
・融資手数料 等

 

購入時の分析試算で利回りはとても大切ですが、利回りが高いだけで判断するのはリスクがあります。利回りが高いという事は、価格が安いか、収入が高いという事です。収入が適正で価格が安いのなら、なぜ安いのか理由があると思います。
様々な視点で考えられるスキルが必要なので、不動産投資は事業性が強いのです。
投資ではなく事業という考え方が出来れば、自ずと事業に必要な知識を学び、不動産投資で
失敗するリスクは低くなると思います。
今回は、以上になります。
次回は、「様々な投資指標」についてお話したいと思います。

このコラムを書いている人

渡邊 勢月矢

渡邊 勢月矢

株式会社FGH代表取締役社長 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算8000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。

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