【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】①
2020.7.27
代表取締役会長 渡邊 勢月矢
テキサス不動産の被害者Tさんからのメール
私のテキサス不動産売却のトラブルを綴ったコラム「アメリカ不動産投資、売却は気をつけろ!」に対して、いくつか感想をいただいていますが、東京都在住のサラリーマンTさんからメールをいただきました。
その内容は、テキサスでコンドミニアムを購入したものの、販売会社が破綻。関連会社である管理会社も機能しなくなり、きちんと運営もできず売却もできない……という状況に陥っているというものでした。
メールをいただいて何度かやりとりした後、緊急事態宣言明けた先月に直接お会いしてお話を伺いました。
「私が購入した物件は、テキサスのダラスからほど近いところに位置するTタウンというコンドミニアムです。日本でいうと区分所有マンションのような物件ですが、日本のマンションのような集合住宅ではなくて、広大な敷地内にたくさんの低層木造住宅が立ち並んでいます。総戸数200戸を超えるTタウンのうち8割程度が、アメリカの収益不動産を扱うR社より売り出されたのです。それが2017年から2018年のことです。私は、そのうち1ユニットを購入しました」
とTさん。今でこそ不動産に関わりのない仕事をしていますが、かつては不動産業界に勤めていたこともあり、少なくとも“業者のカモ”になるようなタイプではありません。
「これまで海外不動産投資の経験はありませんが、日本国内での不動産投資経験はあります。区分マンションをいくつか所有しているのと、民泊新法の制定前に民泊をしていました。法整備のタイミングで撤退しましたが、こちらはうまく運営できていました。海外不動産は仕事の関係でアメリカ出張にいったことをきっかけに興味を持ちました」
じつは話しているうちに、かつて当社所有の物件を借りていただいていたことがわかり、ご縁を感じました。
私のアメリカ不動産売却とTさんの苦境を比較すると、エリアがアメリカのテキサス州ということが共通していますが、もっと言えば「自分の想定外の事態に陥った」というところも共通しています。
もちろん、投資は自己責任であり「不測の事態=リスク」を覚悟して行うものですから、誰かに責任転嫁するつもりはありません。
また、私とTさんでは状況はまったく違います。
だからこそ、海外不動産投資にはこのような不測の事態が起こりえるという事実を皆さんに知っていただきたいと考えました。
次回のコラムからTさんに執筆いただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【第1回】 テキサス不動産の被害者Tさんからのメール
【第2回】 アメリカ不動産に興味を持ったワケ
【第3回】 初めてのテキサス不動産投資セミナー
【第4回】 テキサス州のコンドミニアム購入を決意
【第5回】 実勢価格を調査。相場より高くない、むしろ良心的な価格
【第6回】 ノンバンクで50%のローンを組んでユニット購入
【第7回】現地視察ツアーに参加、テキサス州のコンドミニアムを見学
【第8回】2019年夏、幹部による2億円の横領!?
【第9回】2019年いよいよR社の破綻へ……
【第10回】2020年春、いよいよR社が破綻!
【第11回】ダラス市からの是正勧告、放っておくと罰金
【第12回】知らないうちに入居者が住んでいた
【第13回】高額の会費がかかるオーナー会
【第14回】(最終話)しっかり物件を選んでも失敗はある
このコラムを書いている人
渡邊 勢月矢
株式会社FGH代表取締役会長 CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算10000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
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