【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】⑧

公開日2020/11/30
更新日2021/07/31

 

2020.11.30
代表取締役社長 渡邊 勢月矢

【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】

 

2019年夏、幹部による2億円の横領!?

私のテキサス不動産売却のトラブルを綴ったコラム「アメリカ不動産投資、売却は気をつけろ!」にメールをくださった東京都在住のサラリーマンTさん。彼もまた海外不動産投資の被害者でした。

当コラムでは【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】として、Tさんの失敗体験をご紹介いたします。
家賃保証のストップ、役員による2億円の横領など、今回はかなり感じてしまう内容になっています。皆様も様々なリスクを考慮して投資をされることを願うばかりです。

ご購入された物件は、下記の内容になります。

物件価格:99,800ドル
想定賃料:840ドル/月額
管理費:462ドル/月額
固定資産税:727ドル/年額
想定NOI:3,809ドル/年額

想定NOI利回り:3.81% ※空室損は考慮していません。

【第1回】 テキサス不動産の被害者Tさんからのメール
【第2回】 アメリカ不動産に興味を持ったワケ
【第3回】 初めてのテキサス不動産投資セミナー
【第4回】 テキサス州のコンドミニアム購入を決意
【第5回】 実勢価格を調査。相場より高くない、むしろ良心的な価格
【第6回】 ノンバンクで50%のローンを組んでユニット購入
【第7回】現地視察ツアーに参加、テキサス州のコンドミニアムを見学

以下Tさん談

2018年の春にテキサス不動産を購入、その年の秋には現地まで購入したコンドミニアムを見に行って、投資は順調に進んでいるものと信頼していた私が、明らかにおかしいと思い始めたのは2018年の年末でした。

まず最初に「あれ!?」思ったのはR社より代理店・取次店の募集があったことです。具体的に言えば、R社に顧客を紹介して成約すれば3%なり4%なりの紹介料を支払うというのです。「紹介料を出すから、顧客をどんどん紹介してくれ。今なら最初の加盟金をすごく安くする……」みたいな話です。私が参加したアメリカ不動産投資セミナーも開催されていましたが、この「アメリカ不動産販売代理店・取次店説明会」もたくさん開催していました。

なぜなのかスタッフさんに聞いてみると、「現在仕入れた物件はほとんど売却できたものの、顧客が増えているため新しい物件を仕入れなければならない。しかし良い物件がなかなか出ないため、とり急ぎ代理店・取次店の仕組みづくりをしている」と聞いても腑に落ちないような説明を受けました。まとまった資金を出せない人のために、テキサス投資の小口化も行うという話もあり、なんというかR社の動きをおかしく感じていました。

実際に問題が起こったのが2019年の夏ごろです。そもそも、その頃になってもリフォームが終わっていない状況でしたが、R社からはローン返済金額分の家賃保証を受けられているため、私たちオーナーはとくに不満も持たず待っていました。それがR社から「家賃保証を猶予してほしい」という手紙が届いたのです。

担当宛にメールで問い合わせたところ、「今だけ資金繰りがうまくいってないから、少し猶予が欲しい」という話でした。そのときもまだ私のほうも「ぜひ立て直して頑張ってください」というスタンスでいました。

心底驚いたのは、その後です。R社の経営陣の一人が横領をしており、その金額が2億円程度だという文書が郵送でいきなり届きまました。これはさすがにおかしいと思って、私はすぐ自分の担当にメールで確認したところ「電話でお話しします」と返信がありました。

直接「幹部というのは〇〇さんですか?」と聞いたところ、その通りだという返事をもらいました。この方はセミナーで話していた講師でもあります。とても魅力的な方だったのですが、交際費をはじめとした経費の使い方が派手だったようです。その人はもちろん、その人の部下も全員辞めてしまい、経営が思わしくなくなったようです。

アメリカという訴訟社会で生きている人ですから、彼からしたら横領ではなくて正しい使途だったと言い分はありそうです。また、真相はわかりませんが、実はマッチポンプであり、経営者と元幹部は表向きは仲たがいしてるけど、実はつながってて、結局そこのほころびというか、ツケがすべて私たち投資家にまわってきているという考え方もできます。

いずれにしても、私が行ったテキサス不動産投資に暗雲が立ち込めていると認識したのが、このR社から文書が立て続けに届いた2019年の夏のことでした。

 

【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】
【第1回】 テキサス不動産の被害者Tさんからのメール
【第2回】 アメリカ不動産に興味を持ったワケ
【第3回】 初めてのテキサス不動産投資セミナー
【第4回】 テキサス州のコンドミニアム購入を決意
【第5回】 実勢価格を調査。相場より高くない、むしろ良心的な価格
【第6回】 ノンバンクで50%のローンを組んでユニット購入
【第7回】現地視察ツアーに参加、テキサス州のコンドミニアムを見学
【第8回】2019年夏、幹部による2億円の横領!?
【第9回】2019年いよいよR社の破綻へ……
【第10回】2020年春、いよいよR社が破綻!
【第11回】ダラス市からの是正勧告、放っておくと罰金
【第12回】知らないうちに入居者が住んでいた
【第13回】高額の会費がかかるオーナー会
【第14回】(最終話)しっかり物件を選んでも失敗はある

このコラムを書いている人

渡邊 勢月矢

渡邊 勢月矢

株式会社FGH代表取締役社長 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算8000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。

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