収益マイホーム「副収入を生み出すマイホーム」
【目次】
賃貸併用住宅は、聞き馴染みがあると思いますが、近年では「収益マイホーム」という言い方をするそうです。
収益マイホームは、入居者からの賃料収入で、マイホームのローン返済の一部に充当、若しくは全額を支払うことができ、将来的には賃料収入がすべて手残りになります。
マイホームを持ちたいし副収入も得たい、月々の返済を軽くして余裕を生活に持たせたい、という方は検討の余地があるのではないでしょうか。
最近では、収益マイホームのセミナーなども開催されており、マイホームと投資に興味がある方が増えてきているのかもしれません。
収益マイホームのメリット
収益物件を「住宅ローン」で保有が可能に
マンションやアパートの収益物件を購入する場合、投資用ローンを利用するのが一般的です。
というよりも、収益物件に住宅ローンを利用する事はできません。
しかし、収益マイホームの場合、諸条件を満たすことによって住宅ローンを利用することが可能になります。
投資用不動産を住宅ローンを利用して購入できる点は魅力のひとつといえるでしょう。
利用条件の内容は、自宅部分の床面積が50㎡以上で、建物全体の床面積の1/2以上を占めている必要があります。
例えば、、、
建物全体の床面積が300㎡として
○ 200㎡が自宅部分、残りの100㎡が賃貸部分の場合は、適用
○ 150㎡が自宅部分、残りの150㎡が賃貸部分の場合も、適用
○ 100㎡が自宅部分、残りの200㎡が賃貸部分の場合は、適用外
という感じです。
家賃収入で住宅ローンを軽減させる
マイホームの住宅ローンは、毎月の返済を自分で払うと言うのは当たり前の話しですが、収益マイホームは、家賃収入で月々の返済を補う事が可能になります。
例えば、、、
住宅ローンの借入金額をマイホームが5000万円、収益マイホームを8000万円、借入金利0.7%、返済期間を35年とした場合、それぞれの月額返済金額は、
○ マイホーム⇒135,000円
○ 収益マイホーム⇒215,000円
となりますが、収益マイホームの家賃収入が130,000円あった場合、毎月の自己負担分は85,000円まで軽減されます。
家賃収入が高ければ高いほど、自己負担が少なくすみ、もしかすると手残りが残るなんてことも夢ではないでしょう。
老後の副収入になる
数年前から年金問題に関するニュースが多く報道されており、厚生労働省からも年々支給額を減額していると発表が出ておりますから、将来の老後生活に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
数年前のニュースでは出生者数が100万人を切ったばかりでしたが、昨年はコロナの影響もあり、出生者数が80万人を切ってしまっているようです。
将来の年金受給に不安が積もるなか、“ローンの返済が終わった”収益マイホームがあれば、家賃収入は年金の足しになるのではないでしょうか。
収益マイホームのデメリット
売却時に不利になる可能性がある
収益マイホームは、普通の住居とちがい、自分の敷地内(自宅の上、横、下)に他人が住んでおりますので、知らない人がいるなんて絶対に嫌だと言う方もおり、好みがハッキリわかれます。
また、マイホームだからといって新築時に自分好みの間取りや設備に凝り過ぎてしまうと、売却を検討した際にそれがマイナスに働いてしまう可能性もでてきてしまいます。
ちょっと変わった間取りや特殊な設備は、需要に欠けてしまうことが想定されますので、注意が必要です。
「シンプルイズベスト」という表現があるように、オーソドックスな間取りの方が、買い側目線からするとウケがいいように思います。
自主管理は以外と大変
収益マイホームの賃貸戸数は、収益アパートと比較しても戸数が少ないことから、管理会社に依頼せずに自身で管理をする「自主管理」を選ばれる方が多いのではないでしょうか。
ですが、本業がある方ですと「入居者からの問合せ」や、「賃貸共用部の清掃、維持修繕管理」等は想像以上に負担になってしまう可能性があります。
本業の片手間では、共有部分の汚れや修繕必要箇所の気付きが遅れてしまうと、入居者の満足度が下がってしまう事も・・・
もちろん、ご自身で全てを管理することができるのであれば、ランニングコストの削減になりますので、本業と併せてご自身でどこまで管理に目が行き届けられるのか、予めご自身のライフスタイルに合わせて検討しておくといいかもしれません。
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収益マイホームの留意点として
マイホームは、「自分が住みたい場所で」とお考えになるのが一般的かと思います。
しかし、収益マイホームの場合は、「賃貸部分はマイホームのおまけ」程度に考えず、しっかりとした収益性を追求するのがベストです。
収益マイホームのメリットを十分に享受するためには、安定的に入居者を確保することが大切です。
しかも、収益性の高い物件なら売却時のリスク回避も軽減できるでしょう。
そのためには、イニシャルコストを抑えつつ、賃貸ニーズを抑えておくこと。
また、収益マイホームは、出来る限り金利の低い住宅ローンを活用し、自宅面積を総面積の半分以上になるよう設計するのがセオリーです。
ただし、賃貸需要や賃料が見込める立地なら、賃貸部分の床面積を増やし、家賃収入を増やすことも検討できるでしょう。
メリットやデメリットをしっかり吟味していただいた上で、やってみたいという方はぜひ収益マイホームを建ててみてはいかがでしょうか。
このコラムを書いている人
渡邉 幸也
1990年 秋田県鹿角市生まれ 東京都日野市育ち 2013年 株式会社FGH入社。不動産業界歴10年のノウハウを生かし収益不動産のプロフェッショナルとして、数多くの不動産を仲介する。 現在は、投資用不動産の売却・販売など幅広く担当している。 保有資格:宅地建物取引士
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