【実録!テキサス不動産投資失敗/Tさん編】③
2020.8.31
代表取締役会長 渡邊 勢月矢
初めてのテキサス不動産投資セミナー
2017年のアメリカ出張をきっかけにアメリカ不動産に興味を持ち検索をはじめたのですが、まずは自分の行ったことのあるカルフォルニアの物件を見ていました。
しかし、とにかく高いのです。
カリフォルニアのダウンタウンあたりはないにしても、もうちょっと南に下がれば値段が下がると思いきや、オレンジカウンティやアーバインなど更に高額な不動産が立ち並ぶ超高級エリアで、1ミリオン以下の物件を探すのが難しいくらい。
カリフォルニア州で物件を買うなどということは夢のまた夢、厳しい現実を思い知らされました。
しかし、このようにアメリカ不動産を検索するようになると、広告もアメリカ不動産に関係したものが出るようになります。
それでテキサス不動産投資のセミナーの存在を知り、興味を持って聞きに行くことにしました。
それがR社でした。
これまでも投資には興味があって、いくつかセミナーには参加していますが、さすがアメリカに本社があるような会社だけあって、普通の日本のビジネスセミナーと違います。
感想を一言でいうと『とっても面白い』。
講師のトークが面白いだけではなく、エンターテイメントな工夫が凝らされており、メディアで放映された映像も組み合わせて、テキサスの成長を説得力を持って伝えるのです。
テキサスには北米トヨタ本社だけではなく、多くの有名企業の本社が移転してきています。
従業員の雇用も盛んで、賃料もどんどん上がっているといいます。
とにかくテキサスの発展ぶりを見せつけられました。
また、アメリカ国内では基本的に法人所得に対して、連邦税と州税が課せられますが、テキサス州では州法人所得税がありません。
個人も連邦と州のそれぞれで個人所得税が課される州が大半を占めますが、テキサスでは州の個人所得税がありません。
くわえて学区のレベルも高いのに、住宅がカルフォルニアに比べて圧倒的に安いことも特徴です。
学区の良さと住環境や不動産の価格は比例するので、カリフォルニアであれば学区レベルが高ければ不動産価格の相場は非常に高くなります。
極めつけが新幹線の計画です。なんでもテキサス州のダラス―ヒューストン間(約380km)に専用線を建設し90分で結ぶというもので、JR東海が技術面でのアドバイスを行うとされています。
とにかくテキサス州の将来性はすごくて、なのに今なら不動産が安く買えるということで、「これは買うしかないな」と思いました。
当日、私がのちに購入することになったTタウンの物件資料をもらったのですが、すっかり買う気になっていました。
当日に「買いたい人!」と言われて、「はい!」と手を挙げていました。
さすがに、その日のうちに契約は結びませんが、買付証明(購入の意思表示)を入れています。
今思うと、あまりにも早い展開ですが、契約締結までの間により詳しく調べればよいし、とにかく私のなかでは「いまテキサス投資をしなくては!」という気持ちが固まっていました。
焦りに近い感覚があったと思います。
【第1回】 テキサス不動産の被害者Tさんからのメール
【第2回】 アメリカ不動産に興味を持ったワケ
【第3回】 初めてのテキサス不動産投資セミナー
【第4回】 テキサス州のコンドミニアム購入を決意
【第5回】 実勢価格を調査。相場より高くない、むしろ良心的な価格
【第6回】 ノンバンクで50%のローンを組んでユニット購入
【第7回】現地視察ツアーに参加、テキサス州のコンドミニアムを見学
【第8回】2019年夏、幹部による2億円の横領!?
【第9回】2019年いよいよR社の破綻へ……
【第10回】2020年春、いよいよR社が破綻!
【第11回】ダラス市からの是正勧告、放っておくと罰金
【第12回】知らないうちに入居者が住んでいた
【第13回】高額の会費がかかるオーナー会
【第14回】(最終話)しっかり物件を選んでも失敗はある
このコラムを書いている人
渡邊 勢月矢
株式会社FGH代表取締役会長 CPM ® (米国不動産経営管理士)徳島県生まれ、広島県育ち。 大学卒業後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。「個人投資家の目線に立った不動産売買仲介事業をしたい」との想いを抱き2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。年間1000件以上の仲介案件を手掛け、通算10000件以上の適正な流動化を実現し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。 保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
関連する記事